大木レポート


筆者プロフィール
大木昌光(おおき まさみつ)
取締役運用部長兼チーフ・ポートフォリオ・マネジャー

89年日本興業銀行、95年マッキンゼー・アンド・カンパニ 、97年より大手外資系証券、投資運用会社でアナリスト、ファンドマネージャー経験を経て、14年より現職。


当社で「本物の日本株投信」開始を計画しています
【No.0024】
2014.08.25
これまでの日本株投信の問題点
私どもファイブスター投信投資顧問では、今年の11月を目処に、新規で「日本株ファンド」の立ち上げを計画している。これは、当社3本目の公募投信であり、併せて念願の日本株を対象にした投信第一号となる。
このファンドは、今までに日本でローンチされてきた日本株投信の問題点を真摯に検討し、「本物の」日本株投信を追求していきたいと考えている。
それでは、これまでの日本株投信の問題点とは何であろうか?あくまで筆者の私見であるが、以下の6点が挙げられる。

1. 投資ユニバースが狭い
2. 最初から投資テーマを絞りすぎている
3. ファンドマネジャー個人がどんな強みを持つかが不明
4. 信託財産の「中長期的成長」という言葉で逃げを打ち、短期的な調整への対応が不十分
5. 絶対リターンで見る個人投資家に売っているのに、ベンチマークがTOPIX等のindexになっている

加えて、これはイメージ的な側面が強いかもしれないが、外国人投資家に比して日本人ファンドマネジャーの運用能力が低いと見られている感は否定できない。

ファイブスター投信投資顧問の日本株ファンドは、「理念」として以下を目指します
以上の問題点に鑑み、当社の新たな日本株公募ファンドは、「理念」として以下のことを目指していきたいと考えている。

1. どのファンドよりも幅広い投資ユニバースを持つ
2. 「バリュー」「グロース」「特定テーマ」などを限定せず、あらゆるセクター、考えうるあらゆるテーマを対象にポートフォリオを組む
3. ファンドマネジャーの得意領域である金融・不動産セクターで圧倒的強みを維持する
4. お客様からお預かりした資産の「中」「長」期的成長のみならず、「短」期視点でのリターン極大化を目指し、最大限の汗をかく
5. 特定のIndex等をベンチマークとせず、絶対リターンの追求を目指す

そして、これに加えたもう一つの強い意思として、日本株を対象とする限り、いかなる外国人投資家にも負けないことを目指していきたい。日本に生まれ、日本で育ち、現在日本であらゆる有形無形の「日本」に触れている日本人ファンドマネジャーが、日本国外にいる外国人投資家はもちろん、日本に住む外国人にも、負けてはいけないと強く思う。筆者が、10年以上にわたるアナリスト経験を通じて、世界中の有力投資家と議論してきた経験からすると、確かに外国人投資家には凄腕のファンマネジャーが少なからず存在すると思う。しかし、同時に、かなわないとも思わなかった。だからこそ、今、ファンドマネジャーをやっているのである。

「アート」である株式運用の世界で、常に10年以上先を見据えて運用したい…。
なお、筆者は、ファンドマネジャーとしての、最後の対戦相手は、人間の辣腕ファンドマネジャーではなく、機械だと思っている。既に、オセロゲームでは人間は機械には勝てず、チェスでもかなり分が悪い。将棋でも機械がプロ棋士を負かす時代がやってきた。囲碁も、いつかは機械に負ける日がくるであろう。しかし、ファンド運用が100%機械に負ける日が来るかどうかは、わからないと考えている。ゲームは「ロジック」の世界だが、市場では「心理」と「ロジック」が混在するからだ。筆者は、債券運用は「サイエンス」、株式運用は「アート」だと思っているので、債券運用はいつかは機械に打ち負かされるであろうが、株式運用では機械に勝ち続けられる可能性はあると考えている。
いずれにしろ、当社では、ロジックでは人間が勝てなくなってしまった機械を、既に将来のライバルと見据え、特定の人間のファンドマネジャーや特定ファンドを意識した「相対的勝利」を超えて、自己あるいは見えざるライバルを意識した「絶対的勝利」を目指す異次元の運用を行っていきたい。なお、それとの関連で、私に言わせれば、2013年4月の日銀黒田総裁による大規模緩和は、異次元緩和ではなく同次元緩和である。


大木昌光


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