大木レポート


筆者プロフィール
大木昌光(おおき まさみつ)
取締役運用部長兼チーフ・ポートフォリオ・マネジャー

89年日本興業銀行、95年マッキンゼー・アンド・カンパニ 、97年より大手外資系証券、投資運用会社でアナリスト、ファンドマネジャー経験を経て、14年より現職。


遂に日経平均株価30000円が見えてきた!
【No.0113】
2020.12.11
弊社では、年始に2020年の日経平均株価予想を27000円と掲げた。その後、金融市場にて2月末から3月中旬にかけて、同株価がコロナウイルスショックにより16000円近辺まで下げたため、一時はその後の相場見通し構築に大いに頭を悩ませた。しかし、3月後半から4月初旬にかけて米国の迅速かつ大規模なコロナウイルス対策を見て、当時の19000円前後の株価水準を大きく上回る同株価25000円までの強気見通しを新たに打ち立て、11月前半までその見通しを一度も変えずに走り続けてきた。この見通しは、概ね当たったと自負している。
しかし、11月中旬から25000円を有意に上回る形で株価が上昇する中で、これからどのような見通しを立てるべきか、再び悩むフェーズに入った。このような経緯の後、11月24日に強気維持の漠然とした見通しを立て、BSテレビ東京の「日経プラス10」に出演させて頂いた26日には、明確に30000円という具体的予想値を出させて頂いた。
その要因は、第一に、今後世界的に1-2年かけて経済がコロナウイルス後に復帰すると見通せること。言い換えると、1-2か月のタイムスパンでの経済は見通し難いが、1-2年では見通せるということだ。そうであれば、株価も短期のノイズに惑わされず強気に見通せる。
第二に、コロナウイルスよりも大きな課題は現段階ではこの世に存在しないため、これだけに照準を定めればいいこと。コロナウイルス問題は、通常であれば人類最大のイベントともいうべき大統領選挙よりも重大なファクターであり、その点が、今後の事象を逆にシンプルに見通せる背景を供給していると考えられる。
第三に、強力な経済政策。特に、米国が安定的にインフレ率2%に達するまで緩和を続ける方針を明確に打ち出したことは最も重要だ。これにより、資産価格はバブル的な方向に進みうる。
第四に、米国大統領選挙という最大のリスクファクターを「通過」したこと。この点については、誰が大統領になるかという「結果」以上に、その不透明性を通過したことの効果が大きい。今後のイベントで、これよりも大きなイベントはないからだ。
以上の4つの要因を基礎にして、世界では、ここ数十年間経験したことがないほどのリスクオンが生じていると私は捉えている。
具体的には、世界で最も信用度が高い通貨である「米ドル」と、安全度が最も高いと目されるアセットクラスである「債券(特に米国債)」が売られ、よりリスクが高い米国以外の先進国株式(日本株を含む)、新興国株式、不動産、コモディティ、仮想通貨などに金が流れる事態が生じていると考えられるのだ。
金融市場では、時々リスクオンが生じるが、今回のリスクオンは、グローバルかつ全資産クラスを背景に起こっているという意味で、遥かに強力だろう。
日本株で言えば、日経平均株価はドルベースでは既に89年末の史上最高値とほぼ同水準に達している。その意味でも同株価30000円というのは、もはや大した壁ではない。

大木 将充


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